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台風・線状降水帯・集中豪雨と、近年の気象災害は「まさか自分の地域が」という場所で被害が起きることが増えてきた。自宅や子どもの学校の周辺は、どのくらい浸水リスクがあるのか。土砂災害警戒区域に入っていないか。いざというとき、どこに避難すればいいのか。
佐倉市は令和4年3月に「佐倉市防災ハザードマップ」を作成し、各家庭に配布している。この記事では公式情報に沿って、種類・見方・入手方法・避難所の確認方法をまとめた。家族で一緒に確認しておきたい内容だ。
2026年8月の「令和8年8月千葉豪雨」では、佐倉市でも浸水被害が発生した。罹災証明書の発行をはじめ、被災された方に向けた市の支援は、内容も受付期間も変わっていく。最新の案内は佐倉市公式サイトの令和8年8月千葉豪雨についてで直接確認してほしい。この記事で扱うのは、平時のうちにハザードマップを読んでおくための手順だ。
佐倉市のハザードマップは主に3種類
佐倉市公式サイトで提供されているハザードマップは、大きく分けて以下の3種類がある。
| マップ名 | 対象となる災害 | 位置づけ |
|---|---|---|
| 佐倉市防災ハザードマップ(令和4年3月作成) | 洪水浸水・内水浸水・土砂災害・避難情報 | メインの総合マップ |
| 佐倉市土砂災害ハザードマップ | 土砂災害警戒区域・特別警戒区域 | 自治会ごとに作成 |
| 佐倉市防災ガイドブック(令和8年3月改訂) | 地震・風水害・避難所・地域防災・日頃の備え/防災地図 | 読み物・解説 |
どれか一つだけ見れば十分、というものではない。 住んでいる場所の状況に応じて、組み合わせて確認するのが基本だ。
令和4年3月作成、市全域を対象としたメインマップ。利根川・高崎川・印旛沼流域の河川氾濫を前提とした浸水想定が描かれ、市域が広いため北部・南部で冊子が分かれている。
雨量想定は以下のとおり(佐倉市公式サイトより)。
- 利根川: 72時間総雨量 491ミリメートル
- 高崎川・印旛沼流域の河川: 24時間総雨量 668.7ミリメートル
これは「想定しうる最大規模」の降雨量で、「もし起きたらどうするか」を考える前提として作られている。
佐倉市は台地と谷津が入り組んだ地形で、土砂災害警戒区域・特別警戒区域に指定されたエリアがある。該当区域がある自治会ごとに個別マップが作成され、公式サイトから自治会名を選んでPDFをダウンロードできる。お住まいの自治会にマップがあるかは、土砂災害ハザードマップのページで確認してほしい。
住んでいる場所だけでなく、子どもの通学路や毎日の通勤路が土砂災害警戒区域にかかっていないかもあわせて確認しておきたい。「自宅は大丈夫でも、避難の途中で通る坂道が危ない」というケースもあるためだ。
令和8年3月に改訂された読み物型のガイドブック。地震編・風水害編・避難所編・地域防災編・日頃の備え編に分かれ、防災地図(防災ハザードマップ/ゆれやすさマップ/液状化危険度予測マップ)・非常持出品等チェックリスト・防災カードなどが収録されている。マップでリスクを確認したあと、「どう備えるか」を学ぶためのドキュメントだ。
整理すると、洪水・土砂災害のリスクは「防災ハザードマップ」、地震の揺れやすさ・液状化のリスクは「防災ガイドブック」で確認するのが基本だ。「佐倉市で地震が起きたら自分の地域はどのくらい揺れるのか」を知りたいときは、ガイドブックのゆれやすさマップを手がかりにするとよい。
手元にない場合は佐倉市役所危機管理課(社会福祉センター3階)で入手できる。

「佐倉市水害ハザードマップ」を探している人へ
佐倉市公式サイトには「佐倉市水害ハザードマップ」という名前のページもある。ただしこれは、防災ハザードマップとは別の冊子があるという意味ではない。
このページは、宅地建物取引業者に向けた案内として置かれているものだ。水防法等にもとづき、不動産取引の際に、取引対象物件の所在地についてハザードマップ上の位置を重要事項として説明することが義務化されたことにともなうもので、ページの中では「佐倉市防災ハザードマップ」の名称で説明されている。
対象となる区域は、洪水浸水想定区域・土砂災害警戒区域・内水浸水。高潮については、佐倉市公式サイトに次のように明記されている。
※高潮については、佐倉市内には水防法等に基づく浸水想定区域の指定はありません。
家を買う・借りるときにハザードマップを確認したい場合も、見るべきものは同じ「佐倉市防災ハザードマップ」ということになる。
ハザードマップの入手方法|紙とWeb版
佐倉市のハザードマップは、紙の冊子とWeb版の両方で提供されている。
令和4年3月15日に新聞折込で各家庭へ配布された。手元にない場合は、以下で配布されている(佐倉市公式情報)。
- 佐倉市役所 危機管理課・下水道課
- 各出張所・派出所・市民サービスセンター
転入したばかり、古くなって更新したい場合は上記窓口に問い合わせてみよう。
スマホやPCから確認できる佐倉市防災ハザードマップ(Web版)もある。
- Web版URL: https://www.city.sakura.lg.jp/sakura/bosaimap/
地図の拡大・縮小、住所検索に加えて、スマホの位置情報で現在地から避難所等までの距離を表示する機能が使える。外出先で「今いる場所から一番近い避難所はどこか」を素早く確認できるのが便利だ。

マップの見方|色分けとリスクエリアの基本
凡例・色分けの詳細解説は、マップ本体(PDFまたは紙の冊子)に掲載されている。一般論として浸水マップは色が濃いほど浸水深が深く、土砂災害警戒区域はイエロー・特別警戒区域はレッドで示されるのが標準だが、佐倉市版の具体的な凡例は実際のマップで必ず確認してほしい。
確認するときのポイントは次の3つ。
- 自宅の位置にどんな色がついているか(浸水深・警戒区域の種類)
- 最寄りの避難所の場所と、そこまでのルート
- 避難ルート上に浸水想定区域・土砂災害区域がないか
避難ルート自体が浸水したり崩れたりする可能性がある場合、別ルートや垂直避難(自宅2階への避難など)も選択肢として検討しておきたい。
洪水の浸水と内水の浸水はどう違う?
佐倉市防災ハザードマップに描かれている浸水には、大きく分けて2つの種類がある。佐倉市公式サイトによれば、このマップが対象としているのは「洪水浸水」「内水浸水」「土砂災害」の3つだ。
- 洪水浸水 — 利根川・高崎川・印旛沼流域の河川があふれて、水が広がるケース
- 内水浸水 — 降った雨の量が排水しきれる量を超えて、道路や敷地に水がたまるケース
同じ「浸水」でも、水が来る方向が違う。河川から離れた台地の上でも、周囲より低い土地や道路が下がっている場所では、内水側の浸水が起こりうる。「うちは川から遠いから」と考えている場所こそ、内水の想定を一度見ておきたい。
どちらの想定も同じ佐倉市防災ハザードマップに掲載されている。自宅の位置を確認するときは、片方だけ見て終わりにしないようにしたい。
地区別に確認する|佐倉市は7つの地区に分かれている
佐倉市は佐倉・臼井・志津・根郷・和田・弥富・千代田の7つの地区で構成されている。佐倉市土砂災害ハザードマップは、この地区ごとにある自治会・町内会単位で個別のマップが作られていて、公式サイトから自治会名を選んでPDFをダウンロードする形になっている。
つまり土砂災害については、市全体のマップを1枚眺めるのではなく、「自分が住んでいる自治会の名前を知っていること」が出発点になる。
| 地区 | 個別マップがある自治会の例 |
|---|---|
| 佐倉地区 | 鏑木町第一町内会、宮小路町第一町内会、海隣寺町内会、山崎町内会、大佐倉区 ほか |
| 臼井地区 | 臼井田自治会、臼井台区、江原区、新臼井田自治会、王子台二丁目町内会 ほか |
| 志津地区 | 上志津三区町会、上座第一町会、青菅区、小竹区 ほか |
| 根郷地区 | 六崎区、寺崎区、大篠塚区、小篠塚区、馬渡区 |
| 和田地区 | 上別所区、米戸区、上勝田区、八木区、長熊区、直弥区 |
| 弥富地区 | 岩富町区、岩富区、坂戸区、内田区、飯塚区、西御門区、七曲区 |
| 千代田地区 | 飯郷区、羽鳥区、染井野一・二丁目町内会 |
※掲載自治会の全一覧は、佐倉市公式サイトの土砂災害ハザードマップのページで確認してほしい。
一方、井野やユーカリが丘のような地域は、この自治会別マップの一覧に名前が見当たらない。掲載の基準はページ上で明示されていないため、ここで「土砂災害のリスクがない」と言い切ることはできない。ただ、一覧に該当がない地域にお住まいなら、まずは洪水浸水・内水浸水の想定を佐倉市防災ハザードマップ側で確認するほうが実用的だ。
なお佐倉市防災ハザードマップ本体は、市域が広いため北部版・南部版の2冊に分かれている。どの町丁がどちらの冊子に載るかの対応表は公式ページでは見当たらなかったので、手元に片方しかない場合や、自分がどちらの版か分からない場合は、Web版で住所検索するのが早い。
地震のゆれやすさ・液状化は「防災ガイドブック」で見る
地震のときに自分の家のあたりがどのくらい揺れるのか、地盤が液状化しやすいのかは、防災ハザードマップではなく佐倉市防災ガイドブックのほうに収録されている。
佐倉市公式サイトによれば、ガイドブックの「防災地図」に載っているのは次の3つだ。
- 防災ハザードマップ
- ゆれやすさマップ
- 液状化危険度予測マップ
洪水や土砂災害は防災ハザードマップ、地震の揺れやすさと液状化は防災ガイドブック。同じ「災害の地図」でも収録先が分かれているので、「ハザードマップを見たから地震も確認済み」とはならない点に注意したい。
地盤の条件は同じ市内でも場所によって差がある。台地の上と低地、造成の新しい土地と古い土地では揺れ方が変わりうるため、水害のリスクとは別に一度目を通しておきたい。
避難所はどこにある?最新情報は公式で確認
避難所の具体的リスト(施設名・所在地・対応災害種別)は頻繁に更新されるため、この記事では一覧を掲載しない。必ず佐倉市公式の最新情報を確認してほしい。
- 佐倉市防災ハザードマップ(紙/Web版) — 地図上で避難所の位置を確認
- 佐倉市公式サイト 危機管理課のページ — 最新情報・開設状況
- 佐倉市防災ガイドブック — 災害時の避難行動の基本
「日ごろから近所の避難所を知っておく」「実際に歩いて所要時間を把握する」ことが、いざというときに命を守る行動につながる。
一般論として避難所には、「指定緊急避難場所」(緊急的に命を守る場所)と「指定避難所」(被災住民が一定期間滞在する場所)がある。佐倉市では対象災害種別(洪水・土砂・地震など)が定められているので、ハザードマップ本体の凡例で確認してほしい。
つまり、命を守るために緊急で逃げ込む先が「避難場所」、被災後にしばらく生活する先が「避難所」というイメージだ。同じ施設が両方を兼ねる場合もあれば、災害の種類(洪水・土砂・地震)によって使える施設が変わる場合もある。「うちの最寄りの避難場所は、地震のときも洪水のときも同じか?」という視点で、一度確認しておくと安心だ。
緊急時・平常時の問い合わせ先
ハザードマップや防災に関する問い合わせ先は、佐倉市の危機管理課(防災班)だ。
- 担当部署: 佐倉市 危機管理課 防災班
- 電話番号: 043-484-6131
ただし災害発生時や緊急時は119番・110番を優先してほしい。危機管理課は平常時の相談・マップ入手案内の窓口だ。
家族で一度は必ず確認しておきたい3つのこと
最後に、家族で共有しておきたいことを整理しておく。
- 自宅の浸水想定と土砂災害区域の確認 — Web版で住所検索してみる
- 最寄り避難所と徒歩ルート — 実際に一度歩いてみる
- 家族の集合場所と連絡方法 — 災害用伝言ダイヤル(171)の使い方も決めておく
佐倉市は印旛沼・鹿島川・高崎川など水辺が身近で、歴史的にも水害と向き合ってきた町だ。一方で、台地上の住宅地には土砂災害警戒区域もある。「自分の家はどちらのリスクに注意すべきか」を知っているだけで、備えの優先順位は大きく変わる。
ハザードマップは万が一のときの「説明書」。必要になってから読むのではなく、平時に家族で眺めておくことが何よりの備えになる。
佐倉市では、親子で防災を体験しながら学べるイベントも開かれている。マップで知識を得たら、実際に体を動かして備えを身につける機会として、「親子でまなぶ!防災たいけんフェスタ」のような地域の防災イベントもチェックしてみてほしい。
情報の出典・最終確認日
– 出典: 佐倉市防災ハザードマップ/千葉県佐倉市公式ウェブサイト
– 出典: 佐倉市土砂災害ハザードマップ/千葉県佐倉市公式ウェブサイト
– 出典: 佐倉市防災ガイドブック/千葉県佐倉市公式ウェブサイト
– 出典: 佐倉市防災ハザードマップ(Web版)
– 出典: 佐倉市水害ハザードマップ/千葉県佐倉市公式ウェブサイト
– 最終確認日: 2026-09-01

